インダストリアルデザインって何??????

皆さん、こんばんは。いつもこのブログを読んでいただきありがとうございます。
昨日は僕が正会員として所属している「公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)」の、関東以北の会員が所属する「東日本ブロック」のイベントに参加しておりました。
通称「ブロックデー」と言われる、新規入会の会員さんのショートプレゼンと、その新規会員に向けて協会の活動を紹介するというイベントです。
久々のリアル会場開催となり、新規会員さん、各委員の委員長など熱の入ったプレゼンが面白かったです。
人を前にすると皆さん熱が入りますね!
その後の懇親会、2次会も熱が入り、皆さん熱く語っておられました。

その話の中で、協会内の活動家の熱い話題の中心が、実は表題にある「インダストリアルデザイン」という言葉です。

うーん、デザイン業種というべきか。。。
世間でデザインといえば「デザイン思考」「デザイン経営」という言葉がぱっと思いつくのではないでしょうか。。。
この「デザイン思考」や「デザイン経営」は、簡単に言うと、物事ををデザイナーのように捉えていこうというものだと思います。

では、「インダストリアルデザイン」って何でしょう。。。

「インダストリアルデザイン」は、よく「プロダクトデザイン」と比較されることが多く、ごく一般的に簡素に言うと「立体形状を伴い、物品と扱われるもの」になるのかと。。
そこで「インダストリアルデザイン」と「プロダクトデザイン」を明確に分けて表現している国内外の文献はないか?調べてみました。
で、ちょっと抽象的な部分もあるかもしれませんが、見つけました!「桑沢デザイン研究所」のホームページ内にその記載がありましたので紹介します。

以下、桑沢デザイン研究所HPより抜粋
–「プロダクトデザイン」とよく比較される言葉として「インダストリアルデザイン」があります。 インダストリアルデザインは機械工業的な大量生産を想定した工業製品のデザインを指すことが多い一方、プロダクトデザインではいわゆる広く製品のデザインを意味し、工業製品の他、地場産業などの伝統的工芸品や手工芸品なども含む少量生産の製品も含んでいます。 ただプロダクトデザインもインダストリアルデザインも、使う人がより良い暮らしを送るための道具のデザインという点では同じです。」–

この文を簡単に説明すると、自動車や旅客機、船や電車をプロダクトデザインって言いますか?ってことですかね?たぶん「プロダクトデザイン」というのは、大量生産のものはあっても短工程的、職人技の手工芸的、単素材的、芸術的なものを。
「インダストリアルデザイン」は中大型の大量生産で長期的、多工程的、複数素材の融合、生産技術の考慮、コスト、保証、設計的なものを。
ということかな。

例えばお題に「ひょうたん型砂時計のようなフォルムを持つ花瓶」があったとします。

プロダクトデザイン的な手段から言うと、砂時計よりも美しいサーフェースを一枚板から手絞りで曲げる、職人技を駆使した成型、量産はできない分高価であるが、わかる方ははそれを手に取ってくれる。。。となり、インダストリアルデザインは砂時計のフォルムをいかに安く短工程で仕上げる設計や成型、大量生産でできるだけ多くの方に手ごろな価格でユーザビリティを考慮したものを手に取ってもらう。。。となるのかな。

プロダクトデザインは、職人とデザイナーの対話で「想いを1つにして」生み出す文化継承的で芸術的なものがあり、インダストリアルデザインは企業とデザイナーが「未来意識を1つにして」生み出す創造的で効率的なものがあるのかな。。。
この比較論議はその人の経験則や思想があって、着地点が見えなくなるとても難しい定義なんですね。

日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)は今後の産業におけるインダストリアルデザインの再定義をして社会に提示していきたいと考えているメンバーが多いです。多分実現するのでは?

最後に僕の持論になりますが、上記に書かせていただいたことをベースに言うと、「プロダクトデザイン」「インダストリアルデザイン」の区分けが「規模」になってくるのかな?と感じております。
プロダクトデザインをより経済的に生かし、産業を変え、文化を未来的に発展させるプロジェクトこそ、インダストリアルデザインなのかな。。。と今のところ、感じております。
また、アディティブマニュファクチャリング、シミュレートインスペクションなどのデジタル造形、検証手段が加わることも「インダストリアルデザイン」の新たな大量生産に伴う生産効率造形が特色になってくるでしょう。
「プロダクトデザイン」「インダストリアルデザイン」の区別は「造形手段」で区分けされなくなってくるということです。造形手段や生産手段は弊社が提唱している「デザインエンジニアリング」「クリエイティブエンジニアリング」という言葉になってくるのであろうと思います。

今日はとても難題な話題を取り上げてみました。よってかなりの乱文失礼しました。この話題の進展があれば、また書きます。では。Take care~

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