工業デザイナー今昔物語 – そもそも工業デザイナーの使命って何だ?

衝撃的な主題から皆様こんばんは。
もうこのブログ。。。連載のつもりで初めてはや5年??いや4年??
連載って難しいですね。。。汗 ブログを僕のメインSNSにしないといけない!と思うだけの今日この頃。。w

さて、今回は工業デザイナーの今昔物語。。といっても大したことがない内容になると思われますが。。
最近、新規のお声がけを多くいただきます。うちの場合は7割技術開発系ですけど。。商談の中で「一番大切で最も難しい技術はデザインです!」と
一応、訴えかけますが。。あまり響かない。。w すぐ技術の話になってしまう。。ww

その新規問い合わせの中で「ところでフィーは幾らほどで??」と必ず聞かれます。簡単なコンセプトを聞かされてそれで「幾らほど?」って。。
やはり、まだまだ世間体では「衣装(意匠)屋」さんととらえている方々が多いですね。間違いではないんだけどね。。
で、先ほども言いましたがうちは、技術開発系の問い合わせが多いので、技術開発に対するフィーには先方もある程度相場認識があるようですね。
でも、デザインとなると「え?そんなに?」と言われるケースが多いです。数十万でも。。たぶん、彼らの意識は数万円なのかな?

この現在の状況は一昔から見ると考えられない状況で。。今回の記事のキャッチー画像は僕が中学生(モテモテな中学時代。バスケ部のキャプテンw)
の時のものですが、この時代の工業デザイナーってすごい儲けていたような話をよく聞きます。
バブル突入期でもあったと思いますが、スケッチ1枚100万円。。ほんとうかどうかは定かではないですがね。。
でも、僕より二回り先輩の方々の暮らしは、素敵なご自宅に住まわれ良いコレクションもたくさん持っている方が比較的多く、なんかうらやましい。。

それだけ、今では考えられない(中には今もそれ以上フィーをもらっている人も少数ではあるがいると思う)工業デザイナーの価値対価を裏付ける
何かがあったのでしょう。バブル期だからという理由で片づけるのも確かに正論ですが、それ以上の何かがあったはずですよね。
なんだろう。。。。

たぶん、製品開発をするプロセスの中に工業デザイナーでなくては絶対できないエリアがあったはずなんですね。
例えばスケッチ。。皆さん美大で表現についてたくさんの学びとスキルを積まれ、当時の大学状況では「デザイン塾」的な集まりがあって、そこで
酒飲みながら寝ずにデザインについて語り合う。時には意見が合わず喧嘩。。。殴り合いの。。w
そんなエクスペリエンスから社会に出てプロの工業デザイナーとしてメーカーに関わっていくと、当然独特な存在になり、PCもない時代に
人前で見せるリアルなスケッチは感動を生んでいたはずですよね。
そして、何度も何度も「これでもか?」と言わんばかりに繰り返される模型を利用したデザインワーク。。根気そのもの。。。

今でもその当時にご活躍されていた工業デザイナーの方とお会いすると、怖いもんね。。ビビってしまう。オーラというかなんというか。存在感すごいですよ。

反面、現在の工業デザイナーというと自分も含めてですが、皆、やさしいよね。見た目からやさしい。(自分は含まれないと思うけど。。パワハラデザイナーw)
モラハラ、パワハラなどが社会問題視され。。下手すれば逮捕だからね。。。昔のように魂から当たり合い、最後には分かち合う。。なんてもう、ないでしょうね。
だから、均質的に人やメーカーに関わっていかないといけない世の中ですから、ソフトになるのは当たり前ですよね。ちなみに僕はハードを貫いています。だから
人の出入りが過去多い事務所となってしまいました。。涙

でも、そういう現代版工業デザイナーが近年も、昔の工業デザイナーのような「価値対価」を高く見てもらえる手段って何かな?
持論ですが、僕はやはり「接着剤」として機能できる工業デザイナーが現代は高い価値を示してくれるのではないか?と思います。
いろんな技術や市場情報、サプライヤーとの多く接点を持ちながら新たな製品価値や市場イメージを作り、クライアントへ導入していくイメージかな。。
こっちの技術とこっちの技術くっつけたら、意匠的にこんな美しいものができるな?とか。。そうなると、この市場に参入できるかな?とか。。。
昔の工業デザイナーみたく、製品創造美だけではなく、市場構築についても工業デザイナーとしてクライアントを引っ張る人間力と実行力。
こんなところにまだまだ工業デザイナーの価値は眠っているのではないかな?

次回はいつになるかわかりませんが、「偶発的、発見的なデザイン」について持論を展開しようと考えています。何度も言いますがいつになるかわかりませんが。。ww

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