そもそも「デザインって一体なんだ?」ー小規模ID事務所ワークフロー編

みなさま、ブログ的に「あけましておめでとうございます!」ですね。。。。汗
なんかね。。。年明け早々おかげさまで忙しくて。。しっかりと持論のうんちくを語ることはサボってしまいます。反省。。。

では。。。今年最初のブログッちゃうです。。。
予定では、「そもそもデザインって一体なんだ?」の「美の法則」持論に対する解体の予定でしたが。。

じ、実は。。。今年中に弊社で「そもそもデザインセミナー。グッとくるデザインとは?」を開講しようと思っておりまして、そういう奥深い持論はそのセミナーネタに取っておこうということにまりまして。。。一時封印します。。w
期待していた方々は、是非セミナー開講の際、埼玉にお越しいただければ幸いです。

さてさて、今回のテーマ。。。はい。弊社のような小規模のインダストリアルデザイン(プロダクトデザイン)事務所のワークフローについてです。このテーマは僕自身非常に悩み、その度に机のレイアウトやメインPCの切り替えなどを頻繁に行い、スタッフから見ると単に「オフィス荒らし」と化しているわけでして。。。なんで、レイアウト関係あるの?と思われている方がいらっしゃると思いますが、レイアウト=ワークフローなんです!というこだわりがあるんですよ。ww

よくインダストリアルデザイナーのワークフローで聞くことが多いのは、まず!!
「スケッチワーク」です。デザイナーのあり方と言ってもいいくらいスケッチワークの重要性はあちこちで言われていると思います。ロスの大学Art Center College of Designでは、学生に一晩50枚のスケッチを宿題として課すらしいです。すごい!!
僕も個人的につい最近まで「スケッチワーク=デザイナーの1番の職能、技術」だと思っており、今でもこれからもそれを否定することはないです。書いていてまず、楽しい。うまくかけることで自己満力増大!スタッフに見せびらかすほど、モチベーションがあがります!
実際、僕の机のウォールはこんな感じ。1つのプロダクトに対するスケッチとイメージ(バレリーナのような関節のある曲線美。。あ、わかったかな?汗)を貼り付けて昨日、僕は何を考えイメージしてこの絵を書いたのか?などを探求し今日のスケッチを書くみたいな。。。
でもですね。。。小規模なデザイン事務所では、このスケッチワークが時に「非効率」な作業となってしまうのです。大人数で1つのプロダクト開発に関わる大手メーカーなどはデザイン部→技術部、デザイン部→企画営業部などにコンセプトを伝達するツールとしてスケッチは有効ですが、中小企業を主に相手にしている小規模なデザイン事務所では早期に「成果」を求められます。僕も経験がありますが、アドバンスデザインの全体像をスケッチでA1パネルにして、フルスケッチで出したことがあります。何回も書き直し我ながら良い出来!スタッフも感動してくれたのですが、いざプレゼンに言った際、「ん?絵しかないの?」と言われ、落胆するとともに中小企業さんに対し苛立ちも感じました。でもその気持ちはデザイナーとしてのポリシーであり、モノを大金かけて作ろうとしている企業にとってあまり価値のあるものではなかったのです。
そこで次のデザインツールとして考えられるのは「CAD」です。そう3DCADですね。
近年の3DCADツールの発展はすばらしく、ソリッドCADで言えばFusion360やSpaceclaim(弊社は両方のCADユーザーです)のように作業履歴を記憶せずプリミティブ(CAD上のオブジェクト)を直接マウスで触って、面を引っ張る、ヒネる、曲げるなど直感的にかつ簡単に編集できるものが増えてきました。
そして、1つのファイルに何個も違うオブジェクトを作成し比較できることもできる。
僕はPCーCADができる前のEWSと言われいている時代からデジタルツールを触ってきた経験から、CADはかなりの熟練者だと思います。はっきり言ってスケッチ書くより早くスケールモデルができる可能性がありますし、細かなディテールなどリアルにすぐ評価できます。

CADの進歩について、あまり知らない世代の方々は「最近の若いデザイナーはラフスケッチ書いて、すぐにPC触る」「CADでデザインされたものはデータなんで、創作過程の意図が掴めない」など、不思議に「若い世代、最近の世代」という走りから意見が始まるのはちょっと違うかなと思いますが、考え方の的を外すと「デザインを評価する方々がCADを触れれば、創作意図もわかる」と思いませんか?
また、CADで作ったコンセプトモデルを3Dプリンタで出力して評価し、そのモデルにクレイで盛ってリペアしてもよし。CAD上で訂正して再度、3Dプリンターで出力。そうすればモデルで評価できますよね?「CADでデザインモデルを作成してレンタリングした絵には人間の温もりを感じない」という意見もたまに聞きますが。。。その温もりはデザイナー自身のあり方で感じて貰えば良いだけで。。w

そろそろ話をまとめますが、小規模なデザイン事務所にとってデザインで飯を食っていくためには「成果」というものが何か?そこに対して適切なデザインワークフローを取ることが重要です。
あまりスケッチに囚われないで、新しいデザインワークフローのツールはどんどん生み出されています。
また、デザイナーが判断するデザイン判定も「感じる」ことから「選択する」時代にもなってきています。
スケッチで脳にあるぼやんとしたイメージを脳と繋がっている腕で表現するというスケッチのあり方から、ボヤンとしたイメージを3Dモデルを組み合わせて切ったり、足したりしながらたくさん作りそれから適正モデルを選択するのもデザイナーの判断です。

デザイン事務所は大規模も小規模も目的は「デザインにより問題解決を図る」「明るい未来のためにグッとくる!生活道具を提案する」などさまざまな目的があります。
そこに何が出せるか?が本来のデザイナーの役目であるから、ワークフローはそのプロジェクトごと適切なワークフローを選択し、クライアントにも喜んでもらい自分たちもお金を得る。
ジェネレイティブデザインなど最適化構造をAIが行い、人はそれを選択するという時代にも入ってきました。CADもサブスプリクション契約で年額、月額で利用できるようになり、小規模デザイン事務所にも身近な存在になってきました。手書きのスケッチワーク、3Dスケッチワークを併用しながら良い成果を早期に出せるワークフローを確立してはいいかがでしょうか?

分倍河原おじさん 記

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